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インド夜想曲 下

たまたまTVで目にして、そのまま見入ってしまった映画『インド夜想曲』ですが、その後改めて見ることをしていませんので、実にあやふやな印象に基付いて述べるのははなはだ心苦しいのです。

?

強く惹きつけられたものとは、主人公が夜のバス停であった少年が連れていたその兄なのです。その形象には実際驚きました。未見の方に申し訳ないので詳述は避けますが、未来を予測できるというその兄が漂わせる霊性に強く惹かれ、インドには斯くの如きものも存在するのかと、その世界の奥深さにうたれました。





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(今まで不用意に、この「霊性」という言葉を使用して来ましたが、いずれそれについては詳述するつもりです。ここでは鈴木大拙の『日本の霊性』からの引用であると述べておくに止めます。)

??

さてその後、須賀敦子さんの著作を読み進めるうちにこのタブッキの訳があるのを知り、取り寄せて読み進むうちに、「あ、これはあの映画の原作なのか?」と遅ればせながら気付いたわけです。




http://adj.ath.cx/catalog/product_info.php/cPath/50/products_id/47



インド夜想曲』という小説は、インドを数回訪れたこともあるというタブッキの、幾らかの体験に基付く描写もあろうとは思いますが、小説自体はファンタジーです。

?

著者は、「はじめに」で以下のように述べているのです。

?

これは、不眠の本であるだけでなく、旅の本である。不眠はこの本を書いた人間に属し、旅行は旅をした人間に属している。」と。

?

その意味は是非ご自分でお読みになったあとでよく考えてみてください。

?

野暮な内容紹介は控えて、最後に尊敬するイタリア学者、作家、翻訳家でこの書の訳者・須賀敦子さんのあとがきの一部を引用します。

?

タブッキのこの作品は人間の存在につきまとう苦しみといったものを深いところで捉えていて、この種の作品にありがちな、ただの文学ゲームになる危険をしっかりと回避している。それがタブッキという作家の資質に負うのはもちろんだけれど、インドという土地とそこに住む人々の苦しみがなかったら、この作品がただよわせている人間への郷愁と、ほとんど古典的な香りは生まれなかっただろう。

?

さてそれが映画にたいする批評にも当てはまるかどうかは、DVDを観賞してから判断することにします。

?

少年のころ仏教への興味から芽生えたインドへの関心が、また首をもたげて来ました。


シナ文明、その霊性の欠如した文明の鏡として、霊性に溢れたインド文明についての勉強と理解が必要である
とつくづく感じる今日この頃です。

?

ウロボロス(アネモネ)さんのインドについての今後のエントリーを期待するとともに自分を奮い立たせてもいます。

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  1. 2006/12/19(火) 22:28:00|
  2. インド
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:10

インド夜想曲 上

ウロボロス(アネモネ)さんの出色のエントリー、

【友情のF機関】大東亜戦争の英雄・藤原岩市(前編)
【友情のF機関】大東亜戦争の英雄・藤原岩市(後編)

??
その名は『F機関』…大東亜戦争の英雄・藤原岩市
http://dogma.at.webry.info/200612/article_7.html


その読後の感動がなかなか収まりません。

ウロボロス(アネモネ)さんはその後、さらに

インド首相の親日演説…中共との黒い友情は不要http://dogma.at.webry.info/200612/article_14.html


【親日国インド】シン首相が国会でパール博士絶賛

 

を続けてアップされました。

あたし個人のインドへの関心も否応にも高まります。

三島由紀夫『暁の寺』、堀田善衛『インドで考えたこと』などを夢中で読んだ自身の若きころさえ思い出させてくれました。

ウロボロス(アネモネ)さんの益々の健闘を祈ります。

さてそこで最近、といっても数年前に読んだ一書を思い出しました。

インド夜想曲』、アントニオ・タブッキ著、須賀敦子訳、白水社です。





これはインドへの関心よりも
故・須賀敦子さんへの興味から読みました。そして須賀さんとイタリアについては語りたいことが沢山あるのですが、今はインドについてです。

ご存知の方も多いと思いますが、この
タブッキの原作に拠る映画があるのです。以前あたしはそれを独仏両国共同運営によるTV局「ARTE」で放映されたものを偶然見、その一シーンに強く惹きつけられてしまいました。

<下に続く>


  1. 2006/12/18(月) 22:06:00|
  2. インド
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  4. | コメント:6

プロフィール

丸山光三

Author:丸山光三
世界は変容する。変容させようとする力が作用するからだ。しかし、かってにそうはさせまいとする吾等の力を示そう。世界はやつらのものではなく、けっきょくは吾等のものであるべきだからだ。

イザ・ブログ消滅にともない<丸山光三或問集(旧マルコおいちゃんのヤダヤダ日記)><アムゼルくんのブログ>を吸収合併。

ついでに忍者ブログの<ドイツ生活ああだこうだ事典>もこちらへ吸収合併凹凸

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