変容する世界

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

『山海経GO』なるシナ版“パチモンGO” から思い起こしたこと

以下のような記事があった。

「各国を席巻中の『ポケモンGO』! 日本でも配信され、世界的ブームにやっと波乗りピカチュウだ!! だが、よく見渡すとこの旋風を切なく指をくわえて見るしかない国がある。そのひとつが中国だ。

現地では、お金をつんで外国ユーザーからアカウントを購入するか、VPN で何とかするか、もしくはパチモンに甘んじるしかない絶望が続いている。そんななか、中国で新手の “パチモンGO” が発見されたというのだが、これは……!! なんという脱力クオリティ。しかし、なんだか楽しそうと話題になっているのだ!

・中国版ポケGO? 『山海経GO』!!
その新種の “パチモンGO” の名は『山海経(せんがいきょう)GO』!! 中国最古の地理誌『山海経』をベースにした位置情報ARゲームであるそう。

【これは許した】中国新種の “パチモンGO” が楽しげと話題! 世界が許すレベルの脱力クオリティ『山海経GO』!!

Sengai.jpg


『山海経(せんがいきょう)』は、シナに於ける最古の地理誌といわれるが其の実化け物図鑑の様相を呈している。ゆえにポケモンGOをパクるに際して彼らが思いを致したのがこの古典というわけだ。

個人的に『山海経』といえばすぐに魯迅を思い出す。

『朝花夕拾』という短編集というより回憶録に、かっての阿姆(下婢)の阿長が買ってくれた『山海経』についての「阿長と『山海経』」という一篇がある。その不思議な化け物たちは魯迅すなわち周樹人少年に多大なインパクトを与えたらしい。

朝花夕拾


後年、日本とシナが戦争へと突入する時期に七言律詩《題三義塔》を書いている。これは戦禍の上海で飼い主を失った鳩を豊中市の自宅に連れ帰った西村真琴博士に捧げたものだが、わたしが『山海経』で魯迅を思い出すのはむしろこの詩のせいだ。

その中に引用された「精衛填海」の故事が哀れで人の情念の深さの表現が秀逸だからだ。女娃という少女、東の海辺で遊ぶとき溺死し、その恨みを晴らすべく鳥と化して東海を埋めんと周囲の山から木石を銜え運んで海中に投下するようになったといい、化した後の姿は烏に似て頭に文様があり嘴は白く足は赤く、「セイエイ、セイエイ」と鳴くが為に精衛(せいえい)と名付けられた。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A5%B3%E5%A8%83

Joka.jpg


ちなみにシナ近代史における稀代の愛国者・汪兆銘の号である精衛はまさにこの故事に由来する。そのシナ人民を思い敢えて漢奸の汚名をかぶって日本との和平を追求した汪精衛の記録『我は苦難の道を行く』(上坂冬子著)は必読書である。

さてこの詩を捧げられた西村真琴は今やこの詩を知る人の内でしか記憶されない人物であろう。

西村は戦禍の上海で飼い主を失った鳩を豊中市の自宅に連れ帰りその鳩が死ぬと塚を建てて三義塚と名付けたのである。三義とは鳩を拾った場所・三義里街に由来する。

《題三義塔》
奔霆飛焰殲人子,敗井頹垣剩餓鳩。
偶值大心離火宅,終遺高塔念瀛洲。
精禽夢覺仍銜石,斗士誠堅共抗流。
度盡劫波兄弟在,相逢一笑泯恩仇。
1933年6月21日

sangito.jpg

<和訳>
「三義塔に題す」
飛行機の爆弾や銃火が人を殺傷し井戸や垣をやぶり崩して町を荒廃させ、一羽の餓えた鳩をのこした。
たまたまその鳩が大慈悲心にあって火に包まれた家を離れたがとうとう死んで三義塚をのこし日本を(一つの気高い心の故に)記念している。
死んだ鳩は眠りから覚めて、かの古伝説に言う精衛の如く、東海を小石をくわえて埋めんとすかの如く、(両国)闘士は誠心かたく時流に抗して闘う。
世界が生まれ滅びるほど長い年月を苦難して渡り尽くした兄弟あり。その時逢ってニッコリすれば深いうらみも滅び去るだろう。


魯迅の詩については『魯迅詩話』(高田淳著、中公新書)があり優れた解説と訳が各詩に付されているが今やすぐには探し出せないので、和訳はネットで検索し若干の訂正をした。原典は特に示さない。

戦争危機が高まる中、日本とシナの平穏と和解を望む魯迅の感慨がよく吐露されている。

ご存知のように魯迅は仙台医学校で医学を学ぶも中途方向を転換し文学者となった。

その文学は大胆に日本語文法や語彙をシナ文に導入しシナ語を変革した。このような努力もありシナ語はどうにか近代的概念を表出できるようになったのだ。

1930年代当時、魯迅は両国の間で「知日派」「親日派」として日本側からは珍重され、シナ側からは懐疑とともに疎まれていた。

現代シナに於いて最も嫌われている作家が魯迅である。

理由は二つあろう。
一つには、文革時代に毛沢東が盛んに魯迅を持ち上げ「新中国第一等の聖人」扱いだった。それゆえ毛の権威の失墜と共に魯迅も人々から蔑まれるようになった。

Shanghai3.jpg
魯迅の墓、毛沢東による題字、上海虹口公園(現魯迅公園)内

二つには、魯迅が徹底的にシナとシナ人の問題を暴き痛烈に批判した。その批判の対象に変化がなくそれゆえ読者は自らが批判されたように感じ、これを疎み遠ざけた。

特にその二について、こんな状況あるゆえ、わたしはかって「シナにつける薬」として魯迅を持ち上げたのであったが、それを理解してくれる読者は少なかった。

劫波(世界が生まれ滅びるほど長い年月)がすでに経ったとは言えず、「兄弟」の間はますます遠ざかる今日である。

わたしは平和愛好者なので戦争と暴力には反対である。しかしシナ共産党軍がわが国に戦争を仕掛けるなら断固これを撃退殲滅しなければなるまい。そうしてこそ初めて日本とシナの真の和解が端緒につくはずであるから。








スポンサーサイト
  1. 2016/07/28(木) 12:40:06|
  2. 魯迅
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
次のページ

プロフィール

丸山光三

Author:丸山光三
世界は変容する。変容させようとする力が作用するからだ。しかし、かってにそうはさせまいとする吾等の力を示そう。世界はやつらのものではなく、けっきょくは吾等のものであるべきだからだ。

イザ・ブログ消滅にともない<丸山光三或問集(旧マルコおいちゃんのヤダヤダ日記)><アムゼルくんのブログ>を吸収合併。

ついでに忍者ブログの<ドイツ生活ああだこうだ事典>もこちらへ吸収合併凹凸

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

台湾チャンネル (40)
未分類 (10)
メーソン (32)
思考実験 (5)
ビッグ・ブラザー (3)
啓蒙思想 (3)
近代化 (5)
国家とは (11)
裏金洗浄 (2)
雑感 (113)
シナ秘密結社 (5)
China(シナ) (117)
台湾 (84)
トルコ (6)
シナ語 (105)
欧州の反応 (35)
シナ(Sina) (25)
博士の独り言 (5)
お知らせ (40)
Sina, 『劇場都市』 (7)
エトランゼ (7)
おいちゃんの薦める音楽 (138)
イタリア (30)
ドイツ (41)
言論の自由 (8)
魯迅 (30)
工芸 (4)
雑学 (7)
開高健 (3)
森有正 (1)
インド (2)
須賀敦子 (2)
イスラム世界 (1)
シナの食人文化 (25)
共同トイレの落書き (54)
東アジア情勢 (11)
安全保障 (73)
地政学 (8)
周恩来評伝 (47)
夢千一夜 (108)
ピッグ・トレード (4)
阿Q列伝 (2)
大室幹雄の宇宙 (6)
指定なし (24)
南チロル (10)
産経 (1)
安倍総理 (217)
気晴らし (18)
無能無責任宰相 (2)
シナ人流出 (3)
半島 (4)
毒吐きシナ (8)
政局 (58)
シナ政局 (53)
欧州政局 (13)
言語論 (1)
ユング (21)
風水 (2)
写真撮影 (25)
シナの救済 (40)
ケム・トレイル (8)
シンクロニシティ (5)
陰謀論=共同謀議 (45)
習近平 (31)
海角七号 (6)
中共異端思想 (11)
ゲルマン史 (3)
ウイグル (1)
世界観 (10)
花々 (258)
チャリンコ (1)
ただの風景 (479)
撮影機材 (31)
goo ブログ保存 (14)
ユーロ問題 (19)
TPP (48)
サッカー (2)
Midnight in Paris (3)
小雪 (1)
野鳥 (3)
変容する世界 (4)
別加油、「中国」 (4)
フォトNews (9)
西村幸祐 (94)
藤井聡 (147)
西田昌司 (81)
テキサス親父 (16)
総選挙12 (14)
水間政憲 (15)
カタストロフィー (2)
田中長徳 (1)
北野幸伯 (4)
第二次安倍内閣 (42)
自民党 (12)
中野剛志 (3)
青山繁晴 (232)
首相官邸 (79)
反日ファシズム (28)
三橋貴明 (58)
古谷圭司 (8)
宇都隆史 (4)
佐藤正久 (9)
えとうせいいち (9)
倉山満 (22)
長尾たかし (6)
艾未未 (1)
たかじん (83)
TVタックル (21)
とくダネ (1)
新唐人TV (93)
長島昭久 (1)
我が国のかたち (12)
チャンネル桜 (122)
コリア (3)
阿比留瑠比 (1)
PRIMENEWS (10)
甘利明 (2)
勝谷誠彦 (53)
藤井厳喜 (14)
平沼赳夫 (2)
皇室 (1)
中山成彬 (2)
中川郁子 (2)
山谷えり子 (3)
立花孝志 (1)
アベノミクス (3)
中山恭子 (3)
やしきたかじん (15)
新報道2001 (13)
西村眞悟 (3)
麻生太郎 (6)
西尾幹二 (4)
上念司 (21)
藤岡信勝 (3)
菊池英博 (1)
荒木和博 (2)
安倍昭恵 (2)
いわゆる歴史問題 (22)
宮崎正弘 (1)
外務省 (2)
佐藤優 (51)
黄文雄 (2)
宮崎哲弥 (53)
安達ロベルト (2)
青山千春博士 (1)
長谷川幸洋 (11)
西部邁 (6)
参院選2013 (32)
関岡英之 (1)
福島香織 (7)
菅義偉 (5)
拉致問題 (2)
映画 (6)
竹田恒泰 (2)
石井望 (2)
尖閣問題 (1)
宮脇淳子 (8)
アンカー (5)
坂東忠信 (1)
2020 東京 (3)
東谷暁 (2)
NHK (1)
飯田泰之 (1)
佐藤守 (3)
潮匡人 (5)
イザ (4)
山本皓一 (1)
赤池誠章 (1)
dameda Korea (1)
井上和彦 (1)
KAZUYA (3)
ロシアの声 (1)
野口裕之 (1)
施光恒 (1)
消費税増税 (3)
Amsel (30)
Rotkehlchen (30)
Zaunkönig (6)
Kohlmeise (6)
Blaumeise (5)
Elster (5)
Kanadagans (6)
Schwanzmeise (7)
Buchfink (5)
Bläßhuhn (1)
Ente (8)
Teichhuhn (1)
Grünspecht (2)
Buntspecht (4)
Wacholderdrossel (2)
Heckenbraunelle (2)
Ringeltaube (3)
ChemTrail (3)
Bauernhof (1)
昆虫 (6)
Gartenbaumläufer (1)
露出 (8)
ドイツ食事情 (19)
Star (3)
Waldbaumlaeufer (1)
大室桃生 (3)
夢想千一夜 (7)
ドイツ民俗 (16)
Südtirol (22)
Objektiv (1)
TVドラマ・映画 (1)
Katze (1)
豚児 (6)
UFO (3)
Grauschnäpper (1)
Stieglitz (1)
Grünling (6)
Stumpfmeise (1)
Sperling (1)
モスレム (3)
アムゼルくんの薦める音楽 (1)
Kleiber (2)
Eichelhaeher (1)
Kernbeißer (1)
α NEX (12)
Messersucher (5)
Nikon (5)
Heidelberg (9)
女子カメ (1)
ポートレート (2)
Flickr (5)
Kunst (4)
春の花々 (6)
言語生活 (6)
推薦音楽 (6)
余暇 (5)
未選択 (5)
居住環境 (3)
食の地平線 (5)
探鳥記 (14)
渡邉哲也 (6)
桜井よしこ (2)
デプレッション (1)
石平 (4)
菅原出 (4)
有本香 (16)
村田春樹 (1)
高橋洋一 (2)
富坂聰 (2)
百田尚樹 (2)
反新自由主義 (1)
飯田浩司 (1)
余命3年時事日記 (1)
田母神としお (9)
奥山真司 (3)
都知事選 (21)
歳川隆雄 (1)
Yoko (1)
辛坊治郎 (2)
福山隆 (1)
上島嘉郎 (1)
杉田水脈 (3)
三宅博 (4)
山田宏 (3)
通名 (1)
馬渕睦夫 (2)
マック赤坂 (1)
伊藤貫 (1)
田母神俊雄 (1)
小西克哉 (1)
小川和久 (1)
BBAの部屋 (1)
城内実 (1)
激論!コロシアム (1)
いしゐのぞむ (2)
上薗益雄 (1)
村上春樹 (1)
魏德聖 (9)

ブロとも一覧


E-ラボ

青革の手帖

いざにゃFC2版

なめ猫♪

車好き隠居

特亜を斬る

ジャーナリスト加賀谷貢樹の「取材ウラ話」

高原でお花見

裏の桜の雑文

博士の独り言

短足おじさんの一言

初期装備は ひのきの棒

立ち寄り@大工町

よもぎねこです♪

実業の世界

ときど記

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。